かわいいひと
なんだか最近、ずっと心が戦闘状態で、自分に対しても他人に対しても、厳しい目を向けていたような気がする。相手に必要以上に下に見られないように。自分を必要以上に卑下しないように。「かわいい」とか「若い」とか「すみません」とか。言っても言われても居心地が悪くて。そんな自分が嫌だったわけでもない。疲れていたわけでもない。そういうことにやっと最近、「本気で」向き合うようになって、自分の行動として、相手の言葉への反応として、自分を再点検することで、成長している大事な時期なんだと思う。
でも昨日、心の鎧をするっと脱がせてくれる人と会った。
心底、「かわいい」と思った。
その人の「かわいい」は、うれしかった。
一生懸命、気持ちを伝えてくれた。
そのときの、その無垢な、純粋な、原罪を背負うまえの世界が眩しかった。
それが一瞬の夢でも。きっと私は忘れない。