「すみません」を言わない人間になりたい
今日、何回「すみません」「申し訳ありません」を言ったんだろう、と考えてみた。
対面で、電話で、メールでも。
確実に10回は言っている。
でも、そのなかで、本当に私に非があって、相手に対して「ごめんなさい」という意味で使う必要があったものって、どれくらいあるんだろう。
そう考えると、まじでひとつもないかも。
というか、本当に悪いと思って謝るときって、「すみません」ではなく「ごめんなさい」を使っていることに気付いた。
そうすると、「すみません」って相手との関係を円滑にするための社交辞令のようなものだと思った。
でも、ふつうの社交辞令よりタチが悪いのは、これを使うと、やっぱり自分を卑下する、相手より下に置くというマインドが働くことだと思う。
この言葉を使うことによって、自分を安全圏に置いているようで、その実、自分の自尊心をすり減らしているんだと思う。
留学しているとき、誰かに何かをしてもらったときも、あるいは何かの誘いを正当な理由で断るときも、いつも“I'm sorry”と言っていた。
その度に、友人たちから心底驚いた表情で“Oh, you don't have to be sorry!!”と何度言われたことか。
それでも、ごめんなさいと言うことで心が軽くなると思っていた私は本当になんだったんだろう。
最近、つとに思う。
謙虚であることと、自分をないがしろにすることは全然違うって。
自分を否定し続けていると、そこに色んな人がつけこんでくる。
つけこまれても、それに毅然とNOと言えるようにならないと、自分がかわいそうだなって。
人間は間違うし、意図せず誰かを傷つけてしまうこともあるだろう。
そのたびに心から「ごめんなさい」と言える人間になりたい。
でも、保身のために、自分を下げるための「すみません」は、言わない人間に、なりたい。